転職5回、失業保険を3回もらった、元ハローワーク職員が失業保険を正々堂々もらう方法を紹介します。

失業保険早わかりガイド

しおり

36 雇用継続給付について

更新日:

 雇用保険の給付の中には、在職中に支給される「雇用継続給付」という制度があります。
 皆様が再就職された後に、支給の対象となる場合がありますので、簡単にご紹介します。
 なお、雇用継続給付の支給申請等の手続きについては、再就職をされた先の事業主を通じて行っていただくこととなります。 この「雇用継続給付」には、「高年齢雇用継続給付」、「育児休業給付」及 び「介護休業給付」があります。
【高年齢雇用継続給付について】
高年齢雇用継続給付は、65歳までの雇用の継続を援助するために、一定の要件を満たす60歳以上65歳未満(船員の方については、生年月日によって55歳以上60歳未満となる場合があります。詳しくは係員にお問い合わせください。)の雇用保険の被保険者の方(在職中の方)に支給されます。高年齢雇用継続給付には、高年齢雇用継続基本給付金と高年齢再就職給付金の2種類があります。
1 高年齢雇用継続基本給付金
 雇用保険の基本手当等(再就職手当等の基本手当を支給したとみなされる給付を含む。)の支給を受けていない方が支給対象となる給付金です。
[支給要件]
□ 60歳以上65歳未満の被保険者であること
□ 被保険者であった期間が通算して5年以上あること
※ この「被保険者であった期間」の計算において、被保険者であった期間に空白がある場合
には、その空白期間が1年以内の場合は、前後の被保険者であった期間を通算することにな
ります。
 ただし、基本手当等または特例一時金の支給を受けたことがある場合には、その後の期間
しか通算することができません。
□ 60歳以後の各月に支払われた賃金額が、60歳到達時の賃金月額の75%未満に低下していること
□ 60歳以後の各月に支払われた賃金額が、支給限度額(340,761 円 毎年8月1日に変更と
なる場合があります。)未満であること
□ 各暦月の初日から末日まで被保険者として継続して雇用されていること
□ 各暦月において育児休業給付または介護休業給付の支給を受けることができないこと
[支給される金額]
各月に支払われた賃金の「低下率」(%)(各月に支払われた賃金額 ÷ 60歳到達時の賃金月額×100)に応じて、次の計算式により算定します(ただし、支給限度額等により支給額が減額されたり、支給がなされないことがあります。)。
□ 低下率が61%以下の場合
  支給額 = 各月に支払われた賃金額 × 15%
□ 低下率が61%を超えて75%未満の場合
  支給額 = 各月に支払われた賃金額 × 15%~0%(低下率により一定の割合で逓減します。)
□ 低下率が75%以上の場合
  支給されません。
※ 支給を受けることができる期間は、65歳に達する月までとなります。
2 高年齢再就職給付金
 受給資格に基づく基本手当の支給を受けた後、60歳到達時以後に1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いたことにより被保険者として雇用された方に対する給付金です。基本手当の受給期間内に就職し、就職日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上ある場合が対象となります。
[支給要件]
□ 60歳以上65歳未満の被保険者であること
□ 被保険者であった期間が通算して5年以上あること
※ この「被保険者であった期間」の計算において、被保険者であった期間に空白がある場合には、その空白期間が1年以内の場合は、前後の被保険者であった期間を通算することになります。
 ただし、基本手当等または特例一時金の支給を受けたことがある場合には、その後の期間
しか通算することができません。
□ 就職日の前日において、基本手当の支給残日数が100日以上あること
□ 再就職後の賃金月額が、基本手当の算定の基礎となった賃金日額の30日分の額の75%未満に低下していること
□ 再就職後の各月に支払われた賃金額が、支給限度額(340,761円 毎年8月1日に変更となる場合があります。)未満であること
□ 各暦月の初日から末日まで被保険者として継続して雇用されていること
□ 各暦月において育児休業給付又は介護休業給付の支給を受けることができないこと
[支給額]
基本的な考え方は高年齢雇用継続基本給付金と同様です。ただし、「低下率」は60 歳到達時の賃金ではなく、基本手当の基準となった賃金に比べて、再就職後の賃金が下がっているかどうかを計算します。
 また、支給を受けることができる期間は基本手当の支給残日数によって、次のとおりとなります。
□ 就職日の前日における基本手当の支給残日数が200日以上の場合 : 再就職後2年間
□ 就職日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上の場合 : 再就職後1年間
 ※ その期間内に65歳に達した場合には、65歳に達した月までとなります。
※高年齢再就職給付金と再就職手当は併給できません。
※雇用継続給付の実際の給付額は、「みなし賃金額」や「支給限度額」の関係で減額となったり、支給されない場合があります。詳しくは、ハローワークの係員にお問い合わせください。
【育児休業給付について】
雇用保険の一般被保険者(男女を問いません。)が育児休業を取得した場合、一定の要件を満たすと「育児休業給付金」が支給されます。詳しくは、ハローワークの係員にお尋ねください。
【介護休業給付について】
雇用保険の一般被保険者が、その家族を介護するため介護休業を取得した場合、一定の要件を満たすと「介護休業給付金」が支給されます。詳しくは、ハローワークの係員にお尋ねください。

-しおり

Copyright© 失業保険早わかりガイド , 2024 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.